【つぶやき】
吸入型抗インフルエンザウィルス剤のリレンザ。
今期2007~2008年は前期のタミフルの『異常行動』の影響もあり、タミフルからリレンザへの移行が多くなると考えられる。メーカーからの出荷が前々期と前期ではかなり多くなったので、今期はさらに増大するだろう。
リレンザの特徴は
・吸入型
・A型およびB型インフルエンザに有効で耐性が生じにくい。
・気道に直接作用し、全身への影響が少ない。
の3つだ。
このうち、最後の『気道に直接作用し、全身への影響が少ない。』ということが、タミフル→リレンザへの大きな理由となろう。
しかし、ここを理解していない一部の報道関係の発言により、『リレンザも異常行動を起こす。』といわれてしまうと、結局タミフルと同じような問題になりかねない。
インフルエンザに使用する薬がすべてたたかれかねないのである。
医者が抗インフルエンザウィルス薬を処方し、薬剤師が投薬しても詳しい説明を怠ればクレームやアンコンプライアンスとなる。
これは、われわれ医療関係者が努力すべき点であるのは明白だ。
しかしそれでも、自宅に帰りいざ服用するときにテレビでリアルタイムに『異常行動』と言われたら、飲む気は失せるだろう。少なくても迷いは生じるであろう。
これにより、アンコンプライアンスが起これば、中途半端な服薬が耐性ウィルスの発現や、アンコンプライアンス自体がインフルエンザウィルスの大流行を引き起こすことになるかもしれない。
【名称】
リレンザ(Relenza ザナミビル水和物 指定医薬品 処方箋医薬品)
【系統】
抗インフルエンザウィルス剤
【発売・製造販売元】
グラクソ・スミスクライン株式会社
【規格】
20ブリスター(治療5日分、予防10日分)
【禁忌】
過敏症既往歴者
【特徴】
吸入型抗インフルエンザ剤
【用法・用量】
1回2吸入 1日2回
5日間投与。
【参考】
医薬品インタビューフォーム 2006.2(改訂第6版)
グラクソ・スミスクライン製品情報概要「リレンザ」 RZxx0105-D0701D
資料請求先→グラクソ・スミスクライン株式会社0120-561-007
宮崎大学薬物治療TOPICS No,39「タミフルとリレンザ」
添付文書
インタビューフォーム