【つぶやき】
塩野義製薬のアベロックスに対抗しているような印象をうける、アステラス製薬が2007年7月に製造販売の承認をうけた「ジェニナック」。
アベロックスと構造を比べると、
・6位のフッ素原子がない。
・7位にメチルイソインドリニル基が炭素-炭素で結合している。
・8位にジフルオロメトキシ基が置換している。
などの既存のキノロン系抗菌剤と異なる化学構造を有している。
・・・と、製品情報概要に記載されている。
簡単に特徴をあげると、
・キノロン系とNSAIDsの併用時に起こる痙攣が起こりにくい。
・グラム陽性菌(肺炎球菌など)、グラム陰性菌(インフルエンザ菌など)に対し、(アベロックスと比べても)優れた成績を示す。
・多剤耐性肺炎球菌に対して唯一の適応を持つ。
・食事の影響を受けにくいので、服用時を選ばない。
と、上記のような特徴をもつ。
他注意点などはアベロックスと似ている。
呼吸器組織への移行率が高いことから、気管支や副鼻腔疾患に対して頻繁に用いられる。
妊婦、授乳婦、小児には使えない。
不整脈薬を服用中の患者にも使えないので、お薬手帳や併用薬の確認は徹底。
リスモダン、アミサリン、アンカロン、ソタロールなど。
副作用で多いのは、
・下痢
・軟便
・頭痛
なので、投薬時に口頭でも触れておいたほうが良い。
【名称】
ジェニナック(Geninax メシル酸ガレノキサシン水和物 指定医薬品 処方箋医薬品)
【系統】
キノロン系経口抗菌剤
【発売・製造販売元】
アステラス製薬株式会社・大正富山医薬品株式会社
【規格】
200mg PTP100錠、PTP500錠、バラ500錠
【禁忌】
妊婦(臨床試験データなし。)
乳汁移行あり。
小児(臨床試験データなし。)
*注意・併用注意
QT延長、低カリウム血症患者
クラスⅠa(キニジン、プロカインアミド等)、クラスⅢ(アミオダロン、ソタロール等)を投与中の患者
テオフィリン(テオフィリン中毒症)
降圧剤(作用増強)
血糖降下剤(作用増強)
NSAIDs(痙攣)
【特徴】
つぶやき参照
【用法・用量】
1回200mgを2錠(計400mg) 1日1回
7日間投与。
【参考】
医薬品インタビューフォーム 2007.10(改訂第3版)
アステラス製薬・大正富山医薬品総合製品情報概要「ジェニナック錠200mg」 GEN11001Z03 No.62277
資料請求先→アステラス製薬株式会社0120-189-371-734
添付文書
インタビューフォーム
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